2024年 恭賀新年

令和六年の新春を迎え、謹んで年頭のご挨拶を申し上げます。

 

2023年振り返り

2023年は3月のマスク解禁や5月のコロナウイルス5類感染症移行に伴い、社会、経済活動の正常化が進行する中で緩やかな回復基調で推移してきました。気を緩めることはできませんでしたが、コロナ禍で取り組んできた成果が発揮された年だったと思います。

上半期(7-12月)はコロナ禍の影響を受けながら、10月に外国人の入国規制が解除され、インバウンドの需要が急速に戻りましたが、人材確保には四苦八苦しました。その中でも一貫して雇用維持に努めていたお陰で、その難局を少しずつ乗り越えていき安定的な雇用に推移していきました。

下半期はマスク解禁や5類移行に伴い、全体的にどの業種のお客様も平均的に需要が戻り始めたように感じました。特に12月はコロナ明け初めての年ということもあり、飲食、集宴会関連のお客様は売上、集客共に好調に推移している様子を見て一安心しました。

昨年同様に変化の多い年ではありましたが、一つ一つ着実に地道に取り組んだことにより、無事6月の決算を乗り越えることができました。
これもお客様を始め、アサヒケーティーを応援していただいている関係各社様、従業員のご協力のお陰です。心より感謝申し上げます。


トピックスとして

法令の変化に対応しなければならない年でした。特に労務管理です。上半期はコロナ渦の対応を継続して行い、下半期は正常化に向けた回復段階ということもあり、1年で2回労働環境の変化に対応しなければならない大きな転換期でした。より高い管理能力を求められ、内部統制の精度を高めなければならない年でもありました。また、10月1日から始まったインボイス制度の実施、導入に始まり、現在は24年1月から始まる電子帳簿保存法の対応で、企業として更に変化の対応を求められている状態です。これからは、企業として真摯にこの大きな変化に対応し、確実なものにしてきたいです。

売上に関してはリネン部、ホテル部合算ではありますが、コロナ前の90%の水準まで戻ってきました。リネン部はコロナの外的要因が解除され飲食店、ホテルの需要が戻ってきたことが主な要因です。ホテル部はインバウンド需要の増加や円安の影響で宿泊利用が高まり、売上が大きく伸長しました。両部署ともに物価高や最低賃金見直し、エネルギーコストの影響もあり、値上げを実施できたことも大きな要因です。これも常にお客様に寄り添い、対話を積み重ねたことによる継続結果だと思っています。

内部活動として本格的に経営計画書の作成に注力しました。会社が維持・継続していく上で具体的な課題、方向性をスタッフ、関係者へ伝えることができ一つステップアップが出来たと思います。また、企業理念の浸透を図るべく各現場スタッフへクレドカードを配布し、朝礼や会議ごとに唱和を行っています。最初は慣れていないこともあり、違和感や恥ずかしさもありましたが、徐々に浸透しており、今では習慣化しています。全員が同じベクトルを向き、更に理念が浸透している企業には、その理念に共感してくれる人間が集まってきます。「働く意義」を感じやすい職場であれば、離職率の低下・定着率の向上も期待できますし、従業員に長く愛される企業であり続けるため継続性を持って取り組んでいければと思っています。


2024年は継続性を意識した圧倒的な差別化

今期49期目を向け50期目に向けて弾みをつけていく年にしたいです。

新型コロナウイルスが終わりを迎え時代は新しいフェーズに入ってきました。コロナ禍では活動が出来ない中でも前に進むべく、お客様に寄り添いながら、営業活動の時間を増やしたり、従業員教育の取り組み、助成金をフル活用したり、できる限りの行動をしてきたことが結果として差別化になりました。

現在は、日常が戻ってきた中で、何を持って差別化を図るかがとても大事なポイントであり、そこにはあらゆる行動、仕掛けに対して継続性を持つこがとても重要になってくると思っています。弊社が得意とするエリアを見極め、継続的に粘強く営業をかけ、工場は納期通りにきれいな品物を納め、配送スタッフが指定の場所、時間にお届けする、請求関係、電話応対では誠意を持って対応し、クレームは迅速に処理をする。ホテル部も同様に時間通りに部屋を完成させ、ホテル側の要望に応えていくなど【基本的なことは確実に行っていく】こと継続的に行われれば、気づいた時にはそれが差別化になっているのではないかと思います。


リネン部では
昨年に引き続き弊社が持つ本社、営業、工場、配送の機能を生かして規模感に合った形でお客様の満足度向上につなげていでいきます。特にユニフォームレンタル、販売に力を入れていきます。

経営に関する格言の1つに「穴は深く掘れ、自ずと穴は広がる」という格言があります。一つの事業を一所懸命に深掘すれば、深さに応じ事業領域も広がるとの意味です。その「深掘り」をテーマに更に主力取引先へ既存取引と関連した分野で更に何か役に立てる事がないかどうかの開拓、人間関係の再構築などを更に深めていきます。

医療分野のユニフォームクリーニング、レンタルの受注に向けて大手サプライヤーと関係性を深めビジネスにつなげていければと思っています。2005年に現在の工場に移転をし、機械も約20年が経とうとしているので、メンテンナンス強化及び必要に応じて入替えを行っていきます。


ホテル部(客室清掃)では
2020年1月に技能実習生の受け入れをスタートし今年は5期目となります。スタートしてから14名の実績を作ることが出来ました。1~3期生まではベトナム国籍を採用し、4期生からは国籍をカンボジアに変更し、新たなスタートをきることができました。また、2期生3名全員が特定技能として弊社で継続していくことが決定し、更に戦力強化することができとても嬉しく思います。

引き続き技能実習生や特定技能、人材派遣・紹介・募集会社とも連携し外国籍スタッフの雇用機会を充実させ安定的に人材が確保できるスキームに努め、併せてリスク管理、労働環境の整備、清掃スタッフの教育強化、安定した品質管理/維持を強く押し進めていきます。


本年もより一層のご愛顧ご支援賜りますようお願い申し上げます。

代表取締役社長

前川 優大